日本応用糖質科学会

29日から藤沢の日大湘南キャンパスで行われていた「日本応用糖質科学会」に参加してきました。朝5時に岐阜の家を出ると,新幹線を乗り継いで,午前10時に始まるセッションに間に合ってしまう(!)という立地条件も良いのか悪いのか。とにかく,しっかり参加してきました。


今回の目玉は,学会賞を受賞された,出身研究室の大先輩の講演でした。現在は弘前大学の副学長をされていますが,研究も相変わらずアクティブに進行している先生です。そのエッセンスをなんとか会得したいなあと,講演の間は一言も聞き漏らすまいと,まさにダンボの耳のように神経を集中して聞いていました。その後に講演されたもう一人の学会賞を受賞された先生の記念講演を聞き終えたときに,何となくではあるのですが,お二方の共通点が感じられました。そして,なんとも不思議なことに,講演を聞き終えるとほぼ同時に,自分の頭の中にいろいろな研究のアイデアが浮かんできましたので,あわててノートを広げてペンを走らせることになりました。刺激を受けるとはまさにこのことです。まあ,これをどう実現していくかはまた一苦労なのですが,一歩でも大先輩に近づけるように,まずは思い立ったが吉日と手を動かしたいと思います。


さて,もう一つこの学会に参加して刺激を受けたのは,第一線を退かれた先生方のアクティビティの高さです。名刺交換をして,「現在は家でぼおっとするのが仕事です」という方がいらっしゃいましたが,本当にぼおっとしているはずがありません。何しろ,遠路はるばるこの学会に足を運んできているのですから。そして夜の懇親会では,なぜか70歳を超える先輩方と意気投合し,終電近くまで飲み明かしましたが,そこで教えていただいた古き良き時代の研究スタイルは,移り変わりの激しい現代にあっても大いに参考になることがあって,とても「楽しい」時間を過ごしました。


それにしても,共通の「話題」があると,年齢は関係なくなるのだと実感しました。決して僕の精神年齢が70代であるわけではないと思いますので。