同級生・郷田の名人挑戦

将棋の名人戦の挑戦者が,最終戦を待たずして郷田真隆九段に決まりました。名人戦はもちろん初挑戦ということになります。二番手で追っていた谷川九段が羽生三冠に破れたことで,郷田九段が阿部八段に勝てば挑戦権獲得という状況のなか,日付がかわってもなお続いた熱戦の末に手にした栄誉となりました。郷田九段といえば,羽生世代の6人の一人(id:yabet:20070107)ですから,森内名人とも同級生ということになります。将棋界では「絶世の美男子」として知られている彼ですが,タイトル戦では羽生や森内には大きく差を開けられている状況での巻き返しとなるか,楽しみです。もっとも,郷田といえば,四段の時に当時の谷川王位にタイトル戦初挑戦し見事奪取という,史上最低段位タイトル保持者という記録の持ち主ですから,羽生世代侮るなかれです。


この対局前には,将棋の世界へ導いてくれたお父さんが亡くなられていたそうですが,家族の方の配慮で郷田九段の耳に入れず,対局が終わってから連絡したそうです。本人には,天国と地獄を同時に味わうような日となってしまいましたが,他界されたお父さんへ名人戦が決着する6月頃に良い報告が出きると良いですね。ちなみに僕は,「将棋を世界に広める会(http://www.shogi-isps.org/index.htm)」という特定非営利活動法人で森内名人と一緒に活動したことを自慢としている身ですから,いつも森内名人の応援をしていることもあって,ちょっと複雑な胸中ではありますが。