買い物あれこれ

ちょっとした買い物となると、我が家では名古屋まで出かけて行ってということがこれまでは多かった。というのも、岐阜駅と名古屋駅は所要20分と意外に(と思っているのは他所者だけだろうが)近く、我が家から岐阜駅まで車で30分かかることと岐阜駅周辺で駐車場を探さねばならないことを除けば、わりと便利ではあるから。しかし、中部圏最大の中心都市である名古屋は、新宿ほどではないにしろ、人の多さといったら人込み嫌いの我が身を蝕むこと十分である。もし、近くに買い物の事足りるスポットがあれば・・・。


そんな折り、岐阜市のお隣の本巣市に「日本最大級」のショッピングモールが4月末に出来たという。その名も「MALera モレラ岐阜」というもので、なんと駐車場の広さたるや、5000台分を確保しているそうだ。テナントの数も約240を数えるらしく、そんなにお客が来るのかとこちらが心配してしまうほどの大きさ。


開店前から話題に上る事が多かっただけあって、しばらくは周辺の幹線道路の大渋滞を引き起こすほどの騒ぎになっていたのだが、人込み嫌いの僕としては、そんなさなかに飛び込んで行く勇気があろうはずもなく、そうこうするうちに1ヶ月が経ってしまっていた。そして今日、我が家から15分ほどのモールまでの道すがらの様子も、開店前のものと変わらなくなってきたことから察するに、そろそろ人気も衰えた(?)かとふと思い立って行ってみることにした。


果たして、駐車場はすんなり停められたものの、中に足を踏み入れると・・・人、人、人。あまりの買い物客の多さに、意味も無く胸をほっとなで下ろしたほど。良かった、この分だと、当分はつぶれそうには無い。モールの雰囲気はというと、中央に吹き抜けの回廊があって、その周りにテナントが並んでいるという、いわゆるアメリカで慣れ親しんだ「モール」そのもの。エイデンやバロー、ヒマラヤ、カーマといった大型店舗が合体した上に、シネマコンプレックスが入って居た。なんだか思わずアメリカで一人モールに行ってぶらぶらと買い物をしていた頃を思い出したりして、凄まじいばかりの人込みは、それほど気にならなかったのもおもしろい。


品ぞろえといえば、さすがに240もの店舗が並んでいるだけあって、ウィンドウショッピングをするだけでも楽しめそうなほど、バラエティーに富んだもので、お目当てのものが一部見つからなかったことを除いても、80点はつけられるだろう。なにより、ボストンの懐かしさを倍増させる「サミュエル・アダムス」というビールを見つけたのもポイントを大きくしている。


残念ながら、ちょっとだけ期待していたモール内の本屋さんは、規模こそ大きめだったけれど、専門書のラインナップは今一つ。そうなると、専門書が手に取れるほど棚にそろった書店(決して大型でなくとも良いから)が、大学周辺に出来ないかなあ。