情報社会と科学

今や、電子ジャーナルで論文を読むどころか、投稿した論文が受理されるやいなや、すぐさまインターネットを通じて世間に披露される時代。アメリカから船便で到着した論文を目にした時には、雑誌が発行されてからすでに2ヶ月も経っていた・・・という時代は、とうに過ぎ去った。そんな時代だからこそ、この本で紹介されているような「データベース」を自在に利用出来るようになることは、生命科学の基礎として必要最低限の素養となりつつある。


そうした背景の中、遅ればせながら我々の大学でもようやくこうした「情報」の利用を学生に伝える場として、学部3年生向けに新しい授業が設けられた。その担当者となって、まず教科書に選んだのがこの本である。必ずしも初心者向けというわけではないが、研究室に配属となった後も、時間を見つけてはこの本に従ってネットサーフィンをするだけでも、様々な「情報」に出会えること請け合い。


この本で紹介されているサイト以外にもまだまだたくさんの「使える」データベースが思いつくことと、値段が3990円と少し高めなことが気にはなるけれど、それを差し引いてもおすすめの一冊。