1400キロの旅

 岐阜に移ってから初めてのお盆を迎えた。4日間の夏休みを利用しての故郷・福島への帰省は、実に往復1400キロという長旅。車を運転してこれだけの距離を1日で移動するというのは初めての体験で、果たしてどうなることやらと半分わくわくしながら当日の朝を迎えた。

 午前5時に起床し、6時にいざ出発。混雑を避けるため、日本海ルートを辿って福島は天栄村までの旅となった。まずは多治見ICから中央道で岡谷JCTまで。そこから長野自動車道に入り更埴JCT上信越道を北上した後、今度は上越JCT北陸自動車道に。東京と岐阜の往復で中央道を使うことは頻繁だったので、岡谷JCTまでは勝手知った道だったのだが、長野自動車道からはまさに「未知の道」。しかし、お盆の混雑とは無縁のルートのようで、すいすいと車は北上を続けた。

 新潟県をしばらく走ると白い屋根を抱いたビックスワン(アルビレックス新潟の本拠地であるサッカー場)を横手に見ながら新潟中央JCTにて福島県を横断する磐越道に。その後、郡山JCT東北自動車道を南下して天栄村のお隣の須賀川ICにて長い長い高速道路走行に別れを告げ、あとはひたすら山道を我がふるさとへ。こうして、片道700キロ、時間にして約9時間の旅は無事に成し遂げられた。途中、磐越道の対面通行(ようするに片側1車線のみ)の高速でのすれ違い区間に入った途端に土砂降りの大雨に遭い、肝を冷やす場面があったりもしたが、いっきに6つの高速道路をはしごして日本列島を縦断したこの旅は、なかなかに爽快なものであった。森林の中の深緑あり、日本海を臨む海風あり、土砂降りの大雨あり。

 帰りのルートもまったく同じ道のりを、ほとんど同じ時間をかけて帰って来た次第。なかなかの非日常体験は、これ以上ない気分転換となった。