圧巻の羽生名人,3連覇達成

将棋の羽生名人が今年の名人戦で,3歳年下の三浦弘行八段を4連勝で退けて,名人戦自身2度目の3連覇を成し遂げました。これで三浦八段との対戦では,なんとも14連勝ということで,相性の良さもあるのかもしれませんが,今回の戦いっぷりの良さときたら,羽生ファンならずともその魅力の本質をまざまざと感じたことでしょう。なにしろ,1日10時間は将棋盤の前で研究をすると言われている将棋界きっての研究家の三浦八段の得意戦法で,しかも研究量の多寡が勝敗に直結するといわれる難解きわまりない「横歩取り戦法」を,羽生は3局も受けて立ち,いずれも勝ち切ってしまったのですから。本当にプロとしてファンが何を見たいのかを知っている立ち居振る舞いで,感心するやら,呆気にとられるやら。


これで,決して超えることができる棋士が今後出ては来ないといわれた大山康晴15世名人のタイトル80期獲得にあと4と迫りました。しかも,6月から始まる棋聖戦の防衛戦が,なんとも,自身100回目のタイトル戦登場だとか。生涯で10度タイトル戦に出場できる棋士が果たして何人いることか。それを圧倒するこの数字たるや。今年中にでも大山さんの記録を塗り替える瞬間に立ち会えるのかもしれません。


40歳を前にした同い年の羽生名人のこの活躍ぶりに,僕自身も,かなり触発されまくっています。よおし,頑張るぞお。