さだまさしコンサート

さだまさしがデビューからなんとまあ35周年を迎えたというので,その記念のコンサートに名古屋に行ってきました。21歳から歌い続け,コンサートの回数はすでに3600回を超えています(毎日コンサートを開いても10年かかる)。今回の「ソロ・プレミアム」という企画に限っても,6月に三郷市文化会館からスタートして,沖縄から北海道まで全国43会場48公演で95,000人を動員する規模だとか。まさに前人未到の領域をひた走っている感がありますが,僕がさだまさしのコンサートに最後に行ったのはもうかれこれ10年も前になりますから,果たしてどう変わっているのかも楽しみでした。


名古屋はさだまさしが世に出るきっかけとなった思い出の場所で,「精霊流し」は東海ラジオでのヒットから全国に波及したのもでした。その縁がいまだにあるのか,このコンサートの主催が「東海ラジオ」だったのも,僕には印象深いことでした。そして,ここが特別の場所であることは,コンサートが始まるとすぐに感じ取ることが出来ました。なんだか家のこたつに入りながら,向かいに座っているさだまさしの話を聞いているかのような雰囲気。仙台や東京では感じなかった雰囲気を味わうことが出来ました。これが長崎だったらどうなるのか,ちょっと気になります。


コンサートは,ステージにずらっと8本のギターが並べられ,曲に合わせて入れ替わり立ち替わり,まさに出来立てほやほやの曲を目の前で披露しているかのごとくに,ギターの音色だけに乗った曲の数々が披露されました。もちろん,合間にはステージトークがちりばめられて。実に3時間のあいだ,バックの演奏もなく,さだまさしたったひとりの独演会に,酔いしれました。29日には東京で最後の公演があるようなので,ネタバレになるようなことは書かないでおきますが,満足,満足の3時間でした。


10年前と比べて,やはり歌い辛そうな曲もちらほらあるのですが,年間100回を超えるコンサートを行っているとは思えないほどのパワフルさ。これはまったく変わっていませんでした。名古屋が特別なのかはわかりませんが,10年前と比べて,観客の年齢層はそのまま10歳上がっているようにも感じましたが。とにもかくにも,今年の締めくくりのイベントに大満足して,なんだか来年も良いことがありそうな気がしています。