日本神経科学大会(京都にて)

7月19日から21日までの3日間、国立京都国際会館において日本神経科学大会が開かれていた。もちろん、3日間とも参加したいのはやまやまなのだけれど、大学の都合もあって中日の20日だけ参加することができた。


岐阜から京都までといえば、東京から京都に向かうことに比べればはるかに近い距離にあることは明らかだけれど、今回東海道新幹線の「岐阜羽島」駅を初めて利用してみて、改めてその近さを実感することとなった。なにしろ、岐阜羽島駅はわが家からほぼ一直線に南下する位置にあり、車で40分の距離。おまけに、辺鄙なところに駅があるおかげか、駅周辺の駐車場の料金の安いこと。1日駐車して500円なり。


新幹線「こだま」に乗り込むと、途中「米原」駅で停車するものの、京都駅に着くまでの時間はなんと35分。家の玄関を出てからゆうに1時間半もあれば「京都」に着いてしまう。実をいうと、岐阜に移り住んでからも京都に用事があるときには、勝手に岐阜羽島駅に停車する列車の本数は2,3時間に一本に違いないと早合点して、「名古屋」駅を経由して新幹線に乗り込んでいたのだが、とんだ勘違いも甚だしかった。岐阜羽島に停車する新幹線は30分に一本のペースというから、これはもう名古屋まで出て行く道理もない。そんな反省しきりの中、午前6時半に家を出て、午前8時を少し過ぎた時間にはもう学会会場に着いていた。まさに、8時半からのシンポジウムに余裕で間に合うこととなった。


学会はというと、すべての演者が英語で発表する原則であるこの学会のルールと相まって、非常に刺激になる内容が多く、講演を聞いている最中に今後の実験のヒントが浮かんでは消え浮かんでは消え、なかなかに面白い体験をすることとなった。現在所属している「応用生物科学部」という範疇からは、僕自身が「農芸化学」の出身であることもあって、ややもすると「神経科学」から縁遠い領域に進んでいってしまいがちだが、今回の体験でまだまだこの分野でやり残していることがあり、今現在の切り口で十分に本流のグループに伍していけることを再確認した次第。


来年の大会では、ただ他人の発表を聞く側で参加するのではなく、聴衆に聞かせる側で参加しなければならないのは、言わずもがなではある。