ひょんな懐かしさ

いつもはどんなに遅くなっても(たとえ日付が変わったとしても),家に帰ってから夕飯を食べることにしているのですが,ちとわけあって今日の夕飯は大学の研究室で食べました。持参した白米に,電子レンジで温めたレトルトのカレーをかけて。レトルトパックのカレーを食べるのは,はて何年ぶりだろうと思いながらカレーを口に運ぶと・・・,何とも言いようのない懐かしさが漂いました。なんだこの感覚は?しばしぼう然としながら,レトルトカレーを食べていた過去を思い返してみると,その不思議な懐かしさの理由がなんとなく分かってきました。


レトルトパックを温めることすら面倒くさいと思ってしまう性分の僕が,レトルトバックばかりを食べていた時代。それは,アメリカ滞在の頃のことです。まだアメリカに渡って日も浅い頃,口にするもの全てがどうにも体にあわず,仕方なく少し離れた日本食を売っているスーパーまで出かけて,大量のレトルトカレーとカリフォルニア米を買って来ては,あきもせずに食べていました。その頃の光景が,口の中の味と共によみがえってきたというわけのようでした。考えてみればあれからもう早10年が経ってしまいました。ひょんな懐かしさもあるものです。